SYNOPSIS

あらすじ

「今度、僕の魂のある場所に着いてきて」
声の主はオーエン。言われた先はカイン。
二人の墓参りが静かに月夜の下行われる。

第一章 賢者は何を見るか

はじめまして。お元気ですか。突然こんな世界に飛ばされてしまって、さぞお困りだろうと思います。きっと私のときのように、賢者様と言われていることでしょう――。

第二章 こどものくに

だれも来ない。だれも来ない。だれも、来ない。暗くて、じめじめしていて、たまに、ねずみやもぐらが、ひょこりと顔を出したり隠れたりする場所に、僕はうずくまっていた。

第三章 騎士

騎士になりたいと思った。
ああ、でも。俺はとある日首を傾げた。
――騎士になりたいと、どうして思ったのだろう?

第四章 シャーデンフロイデの墓参り

そして、月夜の下を二人は歩いている。

騎士様は、自分が置いていかれる側だと思ってるけど、違うよ。君だって、置いていく側なんだ。
置いていかれる側の気持ちを知ったようで知らないで、そんな風に振る舞って、ばかみたい
— 北の国にて

BELIEVING

二人の墓参りについて

「騎士ならば誰も殺さないのが正義だろう!」
「そんな悠長なことを言っていられる状況ではなかった! 俺は、殺されるかもしれないと解っていながら剣を収めることなんて、出来なかった!」

月夜の下を二人は歩いている。 一人は騎士として生きている魔法使い。そしてもう一人は北の国の強き魔法使い。 賢者の魔法使いとして生きる二人だが、そんなある日、二人は連れ立って魔法舎を出る。 行き先は、オーエンしか知らない。彼しか知らないのだ。彼の――魂の在り処など。

ただ二人が墓へ行くお話。それ以上でも、それ以下でもない、ただの。
※この小説には二人の過去など多々捏造が含まれております。また、未読エピソードが存在しており、矛盾が生じている場合があります。

SAMPLE
Dancer

FOR YOU

情報

文庫本 / 188P / 表紙箔押し
会場価格 1000円

※通販は会場で残り次第取り扱う次第です。会場価格とは異なる場合がありますことご了承ください。

『君は、シャーデンフロイデにはなり得ない』